砂時計の刻印/風涼
 
との待ち合わせ

なんと悲惨な契約も 結論しか見なければ闇中模索
培った悪知恵が囁く お前は刻印の読めないバカだと
いつ来るやもわからぬ終焉など 夏休みの宿題と同じ
逃げられはしないが 先送り出来る問題に過ぎないと

いつしか希望の光を見いだした瞬間 それは弾けた
減るしか能のない砂達が 光を帯びて増え始めたのだ

契約の証 その限りある砂が増えたことに歓喜した
支えとなる知識の柱は 事態が好転したことを告げた
砂が増えたなら 来るべき終焉の延長は決定的となる
しかし お気楽になれたのは一瞬の夢でしかなかった

情けを知らぬ砂時計 容赦なくその穴を大きく広げた
何も
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