平準化する世界に対抗するために ??池袋ぽえむぱろうる閉店に寄せて/岡部淳太郎
 
ろうか。楽な方に流れて、何となくみんなと同じものを選択しているうちに、いつかとんでもないことになってしまうのではないだろうか。
 そうした世界を平準化に追いやる怠惰さを、僕は許したくない。人は怠惰であってはならない。怠惰であるということは、自ら死に積極的に加担することと同じなのだ。それは個人の死に限らない。それは文化の死、世界の死である。
 思えば、閉店が決まる前一年ぐらいのぱろうるは、以前と比べて品揃えが悪くなっているように見えた。それを思うと、閉店も成り行きどおりだったのかもしれない。ぱろうると言えども、世界の平準化する大波には勝てなかったということなのだろうか。もちろん、ぱろうるとて詩を
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