長い告白/Rin K
ね。親は私に、私以上に泣きながら謝った。恨んでなんかいないのにね。これが宿命なら誰のせいでもないからで。でも考えてもみれば、私は自分の身の回りのことくらいちゃんとできている。調べてみたら、私と同じ症状を抱えていても、悪化していない人もたくさんいた。今は治せない病気かもしれないけど、再生医療は確実に進んでいるんだ。だから私は、このことはあまり気にせずに前向きに生きたいと思ったわ。そんなとき私の前の彼氏が告白してくれた。前向きに、前向きに。そういう気持ちが押したのと、彼が医学部の学生だったという下心も正直あって、私はオッケーした。それなのに思ったよりも長く続いて、4年くらいかなあ、本当に幸せにしてた。
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