長い告白/Rin K
 
、彼女は複雑な、しかしにこりとした表情で言った。
「そうできるなら、とっくにしてる。今の私は、・・・どうしてもためらってしまうの。そうするよりエネルギーのいる告白からしないといけないから。」
彼女の言葉は明らかに僕に覚悟を求めていた。低く落ち着いた声なのに、いつになく迫力があったのは、ゆっくりと言葉を選びながら話しているからかもしれない。
軽いノリの返事を期待した僕は、ごくりとつばをのんだ。何の前触れもない、でもいつになく真剣な空気に押され、うなづかないわけにはいかない気がした。

「私がどうして前に付き合っていた人と別れたか、知ってる?それは、私がこれを取ったからなんだ。」
彼女は財
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