私/db
して、自由人となりました。
自由人の私は親の脛にかぶりついたまま、脛のみならず自由さえも食い潰してきました。いえ、今も変わらず食いついたまま離そうともしていません。自虐的でも何でもない、正しい表現だと思います。
数年前、家族を一つの出来事が押し潰そうとしました。父が病を患ったのです。病名は、癌でした。自由人の私はすぐに実家へと一時的に戻りました。そして父はすぐに手術を受けることになりました。手術は内蔵の一つである胃を全て摘出するという内容でした。私はTVドラマで見られるような、手術室前の長椅子に座って待ち続けるという体験を始めてしました。何時間にも及んだことは当然ではありましたが、
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