ぽえむ君−純愛−/ぽえむ君
 
ぼくは詩人

思い込みというのは
時として美しいが
得てして真実を追求しない方が
いいのかもしれない

今日もまた

朝の散歩をしていると
中学生の女の子に出会いました

通学の途中
何か落ち着かない表情で
誰かを待っているようでした

道の向こうから制服を着た
男の子が歩いてきて
女の子は彼を見るとすぐに
顔を赤らめ視線を下にしました

その雰囲気はすべてを
理解させてくれました

今どきにしてはちょっと珍しい

彼が近づくにつれ
そわそわと無駄な動き

彼は日常を保った
いつも通りの学校へ

ぼくは思わず
がんばれ
と彼女に心
[次のページ]
戻る   Point(8)