ぽえむ君−純愛−/ぽえむ君
ぼくは詩人
思い込みというのは
時として美しいが
得てして真実を追求しない方が
いいのかもしれない
今日もまた
朝の散歩をしていると
中学生の女の子に出会いました
通学の途中
何か落ち着かない表情で
誰かを待っているようでした
道の向こうから制服を着た
男の子が歩いてきて
女の子は彼を見るとすぐに
顔を赤らめ視線を下にしました
その雰囲気はすべてを
理解させてくれました
今どきにしてはちょっと珍しい
彼が近づくにつれ
そわそわと無駄な動き
彼は日常を保った
いつも通りの学校へ
ぼくは思わず
がんばれ
と彼女に心
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