啓示/葉leaf
すときでも、見えるものは私を反射する。見えるものは見えないものの死体として限りなく見えてゆく。
「あなたの」
遠くの火を見つめている、混雑したあなた。あなたは私に混ざり、火の環を重ね、また固めてゆく。私は体に火を埋め込んで、よそよそしく、あなたへと脱皮する。あなたは何色の火として消えてゆくのか。…私はあなたの心臓をいくつも部屋に飾っている。それらの心臓に似合った衣服を、私は私の心臓からはぎ取ってゆく。見つめているあなたの尾の先ではいくつの亜鉛が発火しているのだろう。あなたの髪は亜鉛の繊維であり、心臓は鳥である。
「手は」
手の上に堆積する古い光たちがざわめくのは、樹の光が指先に枝々
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