呼吸と心臓/美味
いつも疲れて帰ってくるあなた
ご飯を食べて
お風呂に入って
ベッドに休まる頃には
ぐったりと死んだように眠るあなた
家に一日中居た私には
まだ眠りにつくのは早い
でもあなたを起こさぬよう
そっと、添い寝をする
苦しいのだろうか
あなたの表情が曇っている
大丈夫かと囁くように聞いても
あなたは顔をしかめて眠るだけ
そんなあなたを見ていると
段々、申し訳ない気持ちになってくる
あなたはこんなになるほど大変な思いを
してきたのだろうというのに
私は家という暖かい箱の中で
のうのうと時間を潰していただけだから
時計が時間を告げるコツコツという音が
私の心臓を一秒
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