*満腹なおおかみ*/かおる
りがとうのコーラスに送り出されて、
幸せいっぱいの狼君、今度はノッパラにやってきました。
のんびりと風が渡っていくのを
全身で感じながら、
蒼い空に
ぽっかり浮かぶ白い雲を
眺めていくうちに
また、コックリ、コックリ、
夢は山野を駆け巡っていきました。
これは、夢か、うつつか、幻か・・・
灰色狼が徒党を組んで、罵詈雑言を浴びせながら、
火炎瓶を投げている。
バリケードを築き、籠っていく、怒り。
せっかく綺麗に敷き詰めたレンガの路は
妬みと言うお題目の為に
踏みにじられて、無惨に引き剥がされていく。
赤色狼はボスが怖くて、はけ口を他所に求める。
白き狼も
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