*満腹なおおかみ*/かおる
 

ユラユラと霞み立つ陽射しをたっぷりと受け、
赤や黄色の花々もなんだかとっても楽しそう。
狼君もルンルンと草笛を吹き吹き、行進します。

おや、あそこで泣いている娘ラム、発見。
『メェ、メェ、おうちがわからない』
子供の手を離すなんて、どうしようもない親だねぇ。

しめしめ、喰っちまおうと思うのが世の常でありながら、
その時、どうにも狼君、お腹がいっぱいでして、
手を引いて、迷子の小ラムちゃんを
犬のおまわりさんの所まで連れて行ったようです。
おまわりさんがその後、さんざん苦労して
ラムちゃんのおうちを探し出すのはまた別のお話ということで
ここでは、敬礼一発、ありが
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