早月/アルビノ
 
で名前が書いてある。
             
                  ”さつき”

ぼくは一瞬息を呑み、もう一度財布を見る。

                  ”さつき”

あぁ、これは現実だ。ゆっくりと、だけど真っ直ぐに財布に向かい、ぼくはそっと拾い上げた。上半身を静かに起こすと少女と目があった。
女の子。ぼくに歩み寄る。領域侵犯だ。ぼくのところへ少女が近付く。ここはぼくが毎日通るぼくの道。そのはずが、少女。あぁ。拾い上げた時限爆弾が震えてる。起爆装置が歩み寄る。少女はぼくの目を見て離さない。領域侵犯だ! ”さつき” 早月?子宮をくれなかった神様からのプレゼ
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