Tomorrow of the same rabbit(3)/篠有里
 


美しいもの。美しいもの達よ。
私はそれと知らずに造る事ができる。
メインテーマから逸脱した私たちこそが真のメインテーマを造る事ができる。
そうして死んでいったウサギの死骸のその上で、私、そして私の防波堤は、
あなたの知らない何かを防ぎ、
あなたが知ることのない痛みをただ降り積もらせる。

毎日が同じ繰り返し。再生される私の明日。
あなたは、私を、無かった事にして今日の先へと去っていく。
それ以来二人の位置は決定的に異なるはず。
途中まで一人で、途中からは二人で。最後には必ず一人で。

また、私だけが残され、そして、私だけがここにあり続ける。
私は何度もそれを見送る。
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