Tomorrow of the same rabbit(3)/篠有里
る。
約束された結末。変わることは無い。
「さようなら」という分離の言葉は、いつも空っぽ。
そうだったわね、あなた。
それでも、私は、
ウサギは、
ここにいないあなたに向かって同時に別れを告げる。
また新しい朝が来る。
しかし、
あなたがいるそこ、美しいであろうもの。心が悲しくなる。
あなただけがその先に、永遠に、去ってしまった。
悲しくなる。悲しくなる。私にだけ朝が来る。
海の向こう、その先に、ウサギが造ったコンクリートの境界の先に、
私とは違う明日へ、
愛しい同じウサギの明日へ。
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