歴史の転換点/竜一郎
 
るという認識が生まれることです。それが、スタートになる。何のスタートかというと、新しい関係を構築する始まりになるということです」と。
 この提案は大人だけではなく、子どもにも投げかけられるものである。問題を解決するのは当時の者たちであるべきだった。では、それを忘れてもいいのだろうか。解決しないなら、解決しないままに、忘れよう。しかし、被害者は忘れない。傷跡は痛み続ける。だから、いま、日本の子ども(今では中年の大人でも)は責任を問われている。
 過去は私たちを傷つけ続けるだろう。たとえ目を逸らしても、私たちは傷つき続ける。そして、私たちの子どもたちをも傷つけ続ける。子どもたちは問う、「なぜ私たち
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