愛されるべき私/篠有里
 
しく、雪の多い野原に積もりゆく。

新たに創られた赤い粘土の墓、回想に耽り、涙を流すそのものについて

何度も何度も悲しく思われる、奪われた正当の権利達よ。



ああ、でも不意に、解放が訪れる。 release わたし、さらに私

あなたがいつまでも回転する、忘れ去られたすべてのメリー・ゴー・ラウンド

それが回転を繰り返すときにはいつでも

私の髪の毛が揺れているあなたをからみとり含まれて取られて

私の波打つ瞳はあなたにからみ取られて動けない。

あなたが私の名前を呼ぶ。私がそれに応えることは

どこか昏い喜びによって支持される今まで知らないその気持ち
[次のページ]
戻る   Point(0)