九鬼周造著『日本詩の押韻』再読/狸亭
ものである。(中略)西洋では八句の押韻は二つの四句または四 つの二句と見られた上で種々の結合をとってゐる。なほそれ以外に特 に「八韻法」(ottaba rima)と称せられるものがある。タッソオが Gersalemme liberataに用ひたもので、、先づ同種の韻を踏む六句が 交叉し、次で二句が相応和するものである。「イロイロイロハハ」の 形態をもってゐる。(以下詩句の引用は省略)バイロンもDon Juanに 八韻法を用ひてゐる。
十句の押韻は一つの四句と二つの三句と見做されたりした上で、種 々の結合の仕方をとって来る。(「韻の形態」全集第四巻404ー4 05頁)
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