九鬼周造著『日本詩の押韻』再読/狸亭
 
 モンテ・カルロへ
 紋日におじゃれ
 粋な湊江
 水路を来やれ

 カジノはこちら
 骰子ころり
 カフェはあちら
 財布はからり

 海は青々
 潮は眞くろ 
 藤の釣竿
 取らんせ鮪

 ここは色里
 揚屋も御座れ  
 今宵だけなと
 味みてたもれ

 他に「寄草發思」「淤能碁呂と麻具波比」「木花開耶姫」「行合橋」「ニイスの謝肉祭」「Credo quia absurdum」があります。

(三)の例(「作例」全集第四巻487ー488頁)

  諦め

 灰色がかったたましひ
 人生のなかばを辿り
 覺えた諦めと悟り
 世慣れたとでも
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