九鬼周造著『日本詩の押韻』再読/狸亭
 
、日本性と世界性を探るために読みあさった古今東西の詩書の量は驚嘆に値します。恐らく現代においてこのような分野での仕事は、時間と才能と執念と感性と教養においてもなかなか太刀打ちできないでしょう。『古事記』、『万葉集』特に人麿の引用が目立ちます、から始まって、『齋明記』『歌經標式』『奥義抄』『梁塵秘抄』『太平記』『應神記』、以下、催馬楽、仁徳紀、俗謡、祝詞、施頭歌、神楽歌、浄瑠璃、古今、新古今、増鏡、更に、和歌、短歌、俳句、連歌、の類、中でも芭蕉が多い。明治、大正を通じ、『新體詩抄』の矢田部尚今、井上康文。島崎藤村、岩野泡鳴、森鴎外、三木露風、中西梅花、正岡子規、千家元麿、北原白秋、白鳥省吾、福田正夫
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