九鬼周造著『日本詩の押韻』再読/狸亭
の詩歌にあって極めて重要視されてゐる事実に基づいてゐる。 (「日本詩の押韻可能性、積極的理由」全集第四巻251頁)
以下、『古事記』、『萬葉』から人麿、赤人、高橋蟲麿、大伴三中、家持、讀人不知まで。『齋明記』、『古今』の貫之、在原行平、躬恒。『新古今』から良經、『太平記』、『俗謡』、『應神紀』、『催馬楽』、『仁徳紀』時代が下って、俳人たち、芭蕉、策彦、宗養玄也、江心(等等等他は省略)これら歴史的遺産であります作品例を網羅し、かつラテン詩における押韻発達の経過も踏まえ、押韻の跡を辿り実証的研究の成果を見せてくれます。そしてこれらの事実を提示したのちに、「我々の関心の重点は過去にあるのではなく
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