内在/葉leaf
ひとつひとつ、はげしい輪廻のあとに、夜は摘み取られてゆく。現世の庭にしどけなく積み重ねられた夜の鏡像は、大地の核に至るまで、ことごとく破壊されている。光は輝くことをやめた。色彩はひろがることをやめた。庭は、くさぐさの人の手から抜き取られた円弧によりかたどられている。
砂と交わした約束が、正しからんことを。約束はいつでも植物の波でできていて、植物は破壊された細管によって優婉に積み立てられている。細管と交わした約束は、月の水脈を伝って精確にとがりはじめる。砂は塩湖に撒かねばならない。細管はそろえて癒着させねばならない。いつしか水面に焼きついて生体を写し取るために。
鉱石の住む街がある。すべ
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