恋愛詩の可能性/岡部淳太郎
くるのを フッフッ
切るだろう。
(中略)
おれが持続する証しは こんなにも美しい実
体だ。しの。この東京の橋桁の下もインシュ
―ジアズムのまためくるめき 唯一ひとの女
はますます黙りこくって巨きな星になり得る。
おれの日常は 食事をとることも 真赤にな
ること、窓から顔をのぞかせるのも あふれ
るもののために 聖なる鼠が狂的に織りなす
形式か。おまえの好きなおれの熟した丸いし
るしも しの 即時の磁場に乱れはねちって
見よ! いちぢくのように開いている。(そ
んなに吸いこむなよ)おまえの脚腰 平たい
おなかは どこかの始原がのこした壁の羅列
して敷きつめぬか
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