夜の終わりに/木立 悟
くずれ落ちそうな皿の山
こんな完璧な餌のまき方があっただろうか
猟師は遠くで
あたたかさが動くのを待っている
油色した雨の日に
ひかりは歩くだろうか
子供たちはそれを探すだろうか
また闇を捨て忘れて
積もらせていくうちに
問いかけるうちに天敵は肉に棲む
武器の上の付着物
銀色はどこまでも無口だ
邪魔者つきの会話に慣れてしまい
きょうもそのままで笑いつづけるしかない砂糖だ
曇りに置かれた面影は
間食を終えるまでの飲み物にすぎず
ここでは残さずこぼしてしまうのが礼儀だ
その滴でくるぶしを娼婦に育てあげれば
死んだ子供に会えるかもしれ
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