清らかさと性について/渡邉建志
 
していますが、わりと的を得ているような気がします。Aは永遠に処女でなくてはならないのです。たぶん。だからこそ、僕はAにはもうあってはならないし、それ以前にAが僕のことを嫌っているから問題外なのだが。女とは、いったい、なんなのでしょうか。「男とはいったいなんなのでしょうか」という問い以上に、僕はこの問いが重くのしかかってきます、それは僕が男だからでしょうか。あんなにも重い謎を含んで存在し、あるいは存在せず、あるいは疾走して去っていく、あの女という存在は、いったいなんなのでしょうか。あれは、僕自身なのでしょうか。なんとなく思います、僕がああなりたいのだ、と。そして、僕はいつも嫉妬をするのです。近寄れば
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