スティーヴ・ゴッドの短くも幸福な人生〜神業とかみさんの日々〜/クリ
悪弊があり、スティーヴが斜に構えて片目で自分を睨んでいるのが、
ただ「彼はプレイするとき以外はほとんど両目で立体視しない」という理由にたどりつくことができなかったのだ。彼が270度の広角立体視をもって鬼気迫るプレイをすると、かなりの疲弊を呈したという。
彼は想像を絶するほどの売れっ子だった。その忙しさたるや、6日間で世界を創造するより厳しいものだった。彼は7日目に休めなかった。
数時間だけスケジュールを取れた、なんていう契約はザラだった。すべて一発録り。
信じられないだろうが彼のレコーディングは毎回、「初見」で本番なのだった。
一度などは、リズム込みのユニゾンのリフ・6分もの(正味
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