このはれた さむいひに/岡部淳太郎
 
しりだして

きみはこのふゆのあおじろさのなかで
まちがいのない
ひとつのあたたかさでいる



きみはとてもいたずらずきなわるいこだから
きみはばつをうけなければいけない
きみのまわりのおとなたちから
きついほどにあいされるというばつを

きみはきっと
それをばつだとはおもわずに
ひとつのありがたい
おくりものとしてうけとるだろうが



きみが
きみのおかあさんにたいして
いつもかんじているように
とてもわるいこだったとしても
ぼくは
きみみたいなくりくりしたこどもには
むげんのあいじょうをそそぐだろう
たとえこんなはれた
けれどもと
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