このはれた さむいひに/岡部淳太郎
しりだして
きみはこのふゆのあおじろさのなかで
まちがいのない
ひとつのあたたかさでいる
*
きみはとてもいたずらずきなわるいこだから
きみはばつをうけなければいけない
きみのまわりのおとなたちから
きついほどにあいされるというばつを
きみはきっと
それをばつだとはおもわずに
ひとつのありがたい
おくりものとしてうけとるだろうが
*
きみが
きみのおかあさんにたいして
いつもかんじているように
とてもわるいこだったとしても
ぼくは
きみみたいなくりくりしたこどもには
むげんのあいじょうをそそぐだろう
たとえこんなはれた
けれどもと
[次のページ]
戻る 編 削 Point(13)