このはれた さむいひに/岡部淳太郎
さわりつづけている
*
もしもぼくがおんなのひとだったら
きみみたいなかわいいおとこのこをうむことに
はてしないよろこびをかんじるはずなんだけど
ちゅうねんおとこはそういって
きみのちいさなてをそっとにぎる
ざんねんだけど
それはぼくにはゆるされていないんだ
せいぶつがくてきに
あきらかなことなんだよ
ほほえみながらそうつけくわえても
せいぶつがくてきってなあに?
そういってきみは
きょとんとしたかおをするだけで
こんなはれた
けれどもとてもさむいひに
うみのながいうでのそばで
きみはどんどんあたらしくなってゆく
*
せいあ
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