なにもない森/英水
 
立していた
寂しかった

ショウベンをした
放物線を描いた

さらに目を凝らした
飛行に走ったこともあった
でも、わかったことは、何も無いということだけだった
でも、そこは森だった、違うことなく、森だった

まれに、尻がはじけて、白い血が丘を流れていった
そして、十字の森へ吸い込まれていく
そんな時は決まって、頭の中をかけめぐる電線から、白い血が頭に垂れた
オレは、いつしか金髪になっていた

さらに目を凝らした
さらに森は森でしかないことが明らかになってきた
そして、更に何も無いことが明らかになった
風が胸に染みる痛みが走った
手を当てると、胸に吸い込まれて
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