小説のプロット的なもの/haniwa
れでは元も子もないじゃないかと
呟いてみてもあとのまつり
しかたないので自分で届けることにした
きみのもとへ.
「あら!びっくりしたわ.ちょうどあなたの手紙の返事を書いていたところなのよ」
「実は今日は,自分で手紙をもってきたんだけど」
そういってポケットの中の右手を差し出すが,そこにはなにもない.
(あれ,おかしいな.落としたのかな.そんなはずはないのに)
「あなたのてがみ,私大好きよ.ユーモアがあって,やさしくて,遠くの景色が見えるみたい」
「そう.ところでさ,どこかめしでも食べに行かないか」
「あら,お手紙は?」
「どうもなくしたみたいなんだ」
「そうなの.それは
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