「竜の瞳」(マオウと忠男と電球と)/仲本いすら
 
球・・・。」


そうだ、考えてもみろ。
これはただの電球。
電球の正しい使い方・・・?
それはもちろん、明かりをつけることだ。
・・・まさかな。
そんな単純なトリックなわけがない。きっと、きっと他になにかトリックがあるはずなのだ。


しかし、次の瞬間に忠男はもうマオウの部屋に足を踏み入れていた。
真っ暗な部屋の中で忠男はソケットを探す。

「きっと、相手の姿が見えなければ戦いは始まらない・・・そういうことなんだ!」
なるほど、相手に勝つためにはまず相手を知れということだろうか。
しかし、「知る」の意味が多少ずれている気がするが・・・まぁ、そこは忠男のことだ

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