こけし他/黒川排除 (oldsoup)
木に留まりすべてまっさかさまにする
砂漠のぬしが栞としてのしかかる目覚め
謝肉祭見守る憂いの氷塊群
後ろ暗いと許されぬ林轟然と青く
堤防で祖父颯爽と小さじをかざす
陥落したラジオ局から炭のテーマ
くるしい声うそうそとみなもはてるまで
割れた風船の如き光より庭の序章
作業徐々に一着の服のようなダンス
没後の手も拝借披露宴のモノトーン
銀の海辺は閉じた鋏で天地を分かつ
ついに日傘を投げ捨てフェンスに激突す
蛙のみやこに花がげろりと咲いている
異郷の煙突あの煙は呼気 おや、雨だ
封鎖する一帯夥しく譜面
屋根こわす度
[次のページ]
戻る 編 削 Point(1)