北原白秋の短歌/ふるる
 
血の色の棺衣(かけぎ)織るとよ悲しき機(はた)よ」

機って機織の機械かと思ったら、機織虫(コオロギ)のことだって。
「きりはたりちやう」は謡曲で機織やコオロギの声をあらわすのだって。

「きり」「はたり」「ちやうちやう」がいいですねー。リズムもいいですが、非常に悲しい感じの音です。
ソプラノ・テナー・アルトを各種とりそろえた感じでもあります。
それで「血の色」ですからね。文句ナシでしょう。



○「君かへす朝の舗石さくさくと雪よ林檎の香のごとく降れ」

すごく有名な歌らしいですね。「さくさく」が爽やかでいいですねー。
雪を踏む時の音と、林檎を齧る時の音って似てるもん
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