終わりのない唄 -the reverse side-(novel) /とうどうせいら
。もぉいい。わたしは涙目で携帯を開いた。
パチン
夕方。部屋でうたた寝していたわたしはメールの着信音で目が醒めた。彼からだ。
…今日暇なの? 少し考えて。
…ウン、割と早く終わったんだ。 ズル休みのことは打たず。
ピンポーン
「っはーい」
髪をさっと直して、ばたばたと玄関へ。
やほ
「…え?」
立っていたのは、彼。どうして?
迷惑だった?
「ううん、でも…」
実はさ、
彼は一呼吸置いて言った。
どうもこの国は駄目らしいんだよね、だから逢いに来ようかなって思って。
一瞬、唐突な彼の言葉に、面
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