終わりのない唄 -the reverse side-(novel) /とうどうせいら
」
「やばい……?」
「4か月の間に何が起こってるかわかんないよ? いろんな奴、いるからなぁ」
「違います、そんなのないです」
先輩がタバコの火をクシャッと灰皿で揉み消したので、皿を取って給湯室へ行こうとした。
突然、先輩が私の手首を強く握った。
「そろそろ淋しいでしょう、」
グイッと引っ張られて体勢を崩す。灰皿が落ちる。
「俺だったら、もっと親身になるから」
「いやっ」
抱きしめようとする先輩の足を思いっきり踏んだ。灰だらけになった靴で逃げた。
自分の身は自分で。
彼には何も言ってない。彼と電話する時は楽しい話だけ、するんだ。
心配なんて、させない。
ベンチで
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