こっそりと白の時代〜たもつさん詩集に寄せて/umineko
「すべてのものへ」
* * * * * * * * * *
彼はなにものとも共存できるし、なにものとも混じりあわない。それはおそらく、この時代がそうだから。ネットという培地は私たちを少しづつ二進法に変えていく。ゆるやかにつながっているようで、それは明らかな個=ドットの集合体なのだ。混じりあわない。ただ混沌としているだけで。
それをさみしさ、などという単語でくくってしまいたい輩ももちろんいるだろう。違うんだよ。混じりあうことがゴールではないんだ。個であるからこそ、私たちは共存できる。満員電車で同じ方向にぐいぐいと押
[次のページ]
戻る 編 削 Point(18)