組詩「二宮」/岡部淳太郎
 
止まる」より。かつて、作者は中学生の頃、学友たちとともに「道祖神研究」と称するものをしていたことがある。そう大層なものではないが、二宮町内を歩き回って各地の道祖神を訪れたことは良い思い出となっている。

「その最初の暗さへとはばたく」

堀川正美の詩集『太平洋』に収められた作品「道祖神」より。もともと作者が「道祖神」という表題の下に詩を書こうとしたのは、堀川正美の同名作品を読んだことがきっかけとなっている。

「私は見た。〜」

ここで採用したスタイルは、アレン・ギンズバーグの「吠える」での語りのスタイルを模倣したものである。以降、何度も出て来る「ある者は〜」という語り方も同様。な
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