組詩「二宮」/岡部淳太郎
 
「多くの父たちが挫折している世界のメランコリーを/自分のものだと主張する」を転用。

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「釜の底のような峠公園」

峠公園は、町中西部にある公園。周囲の道路から窪んだ土地に造られている。作者は小学生の頃、よくこの公園で遊んでいたが、当時はここが「峠公園」という名称であることを知らなかった。

「さみどりにおう」

作者が通っていた小学校の校歌の歌い出しの部分。「さみどりにおうゆりがおか」となっているのだが、その後がどうしても思い出せない。

「歌の言葉をパズルのように組み合わせて」

小学校卒業の折、作者を含む卒業生一同は、校歌の歌詞をひとり一文字ずつ木の板に彫って
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