組詩「二宮」/岡部淳太郎
と、風の噂に聞いている。
「思い出はただ、その重量で」
ワープロソフトで「おもいで」と入力して変換すると「重いで」と誤変換されてしまうことが多いため、それを逆利用した。
「道はどこへでも通じてなど、いるものか」
直前に田村隆一を出したので、同じく「荒地」所属の大酒呑み詩人、黒田三郎をひっぱり出した。これは「道」の中の「道はどこへでも通じている」から。
「死と同じように、たしかに人は離れるのだ」
辻井喬『群青・わが黙示』より。第五章「捜神の旅」の中の一節を借用。
「多くの父たちが挫折する感傷を〜」
福間健二『侵入し、通過してゆく』の「3 家」より。「多
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