組詩「二宮」/岡部淳太郎
ところにコンビニエンスストアなどなかったのだが、これも時代の変化のひとつであろうか。
「吾妻」
「わがつま」の意。後述の「吾妻の山」参照。
「吾妻の山」
二宮駅の北、二宮町役場の裏手にそびえる標高136.2メートルの小さな山、それが吾妻山である。伝説によると第十二代景行天皇の時代、皇子日本武尊が東征された時、海が荒れ、妃の弟橘媛命が海に身を投げ、海神の怒りを鎮めた。のち海辺に漂着した櫛を吾妻山の山上に埋め、御陵を造り、祠を設けて、これを祭った。それが山中にある吾妻神社の由来である(『二宮町郷土史』)。また、吾妻山という名も、吾妻(わがつま)から来ているものであろう。なお
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