アクロバティックな午後/合耕氏の作品について/渡邉建志
てくるんだろうか。
ファー付きのジャンパーに青いシャツで
小高くなった砂丘に上り 君達と会い
そこでまた違う風を受ける
砂粒は 会う度に僕達をずらしてゆく
なんだか急に具体的な服装を紹介したりして、出かけていく僕の気概がちょっと感じられる。君達に会いに行くので胸が躍る感じ。砂丘の上にいる君達は何の目的でそこにいるのかわからないし、もはやたぶん君達は腕まくり発言少年とは違うんだろう。戸惑うわれわれをよそに僕と君達は気持ちよさそうに違う風を受ける。そして決め台詞。「砂粒は 会う度に僕達をずらしてゆく」恋愛のことだろうか。何のことなんだろうか。フレーズ自体に酔いしれろとい
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