アクロバティックな午後/合耕氏の作品について/渡邉建志
 
というのはそうそうないかもしれない。つまり詩全体が屈折運動している感じで、上の3行も折れ曲がってる。一文が長く、その中で順接や逆接でとんでもないところに曲がってしまうのも彼の特徴だ。ここでは「ホバークラフトに乗り込み カーテンの後ろから飛び立つ」わけだが、この順接も時系列的につながってない(後記:ひょっとしたらホバークラフトはカーテンの後ろから飛び立つのかもしれないと思いはじめてきた。とするとこのへん一帯の記述は誤りになる)。なんというか、映画のカット割りみたいに、一つの場面があって、もう一つの場面に移っていくかんじ。あるいはやはりカット割りの多い、アニメのオープニング映像にも近い感触。南に死にそ
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