アクロバティックな午後/合耕氏の作品について/渡邉建志
 

驚いた顔のまま 触り合っているみたいだ
あの娘が魔女の死体片付けるの手伝ったり
あの人に刀の抜き方を教えてもいい
やっぱり僕達は恋してしまうのだから

魔女の死体や刀の抜き方や、こういったおもちゃ箱をひっくり返したような事例を作者はやろうと思えば無限に出してきてくれそう。そういう余裕を感じさせる。「だから」はもはや普通の論理からは逸脱し始めている。

もしも君の顔が
ホバークラフトに乗り込み カーテンの後ろから飛び立つ神様に似てきても
お互い 影を踏み合うだけだ

さて、合耕氏作品ほど読んでいると抜書きしたくなり、抜書きすると元の味わいがなくなってしまうとい
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