雨について/簑田伶子
シーン1
男の子が「つみき」という名札をつけていた
私が
つみきっていうの?
ときくと
そうだよ、かっこいいだろ、建築って意味
というのだ
へーんな名前
というと
男の子はむっとして
お前の方がへんな名前だろっ
という
私がいそいで自分の名札をみると
私の名前は「雨」だった
おかしな夢だ
目を覚ます前に思った
シーン2
押入れの整理をしていたら
7歳のときに書いた詩が出てきた
{引用=「雨の音」
空から雨がふってきた。
かさをさした。
ぽつんぽつんと音がなった。
音がどんどん大きくなった。
ダンスをしている
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