優れた戦意高揚文学「アンの娘リラ」モンゴメリー/白糸雅樹
てぎょっとしたときには、プライア氏の祈りはかなりのところまで進んでいた。プライア氏は少なくとも自分の信念に対しては勇気があったわけである。或いは後で人々が話したように、教会の中なら安全であるし、他の場所では群衆に吊し上げられる心配があるため口外できない意見をひけらかすのにちょうどよい機会だと思ったからかもしれなかった。プライア氏は祈った。この邪悪な戦争が終わりますように――西部戦線で殺戮を強いられている欺かれた軍隊が自分たちの非道行為に目覚め、間に合ううちに悔い改めますように――人殺しと軍国主義の道へとかりたてられた、ここに出席している若い兵士諸君は今のうちならまだ救われます―ー」この祈りは今から
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