雑感&書評『テクスチュアル・ハラスメント』/佐々宝砂
長編『フィーメール・マン』は、この「変革のとき」をベースにしている。と書くといかにもあかでみっくなひとのよーな気がするが、このひと、スター・トレックの主な登場人物二人を主人公にしたやおい小説を書いていたりしてなかなかサブカルな面を持つ。2003年9月号SFマガジン「彼女たちのセクシュアリティー、女性作家特集」にちょっと古めの評論が掲載されており、その中にもスター・トレックやおいに関する言及があった。
2001年に出版された『テクスチュアル・ハラスメント』というこの本は、ごくごく簡単に言ってしまうと、物を書く女性に対する批評を批評したものである。批評をフェミニズム批評したものとでもいうべきか
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