雑感&書評『テクスチュアル・ハラスメント』/佐々宝砂
 
きか。まず原題がものすごい。「女性の物書きを抑圧する方法」というんだから。女のモノカキが、かつて、どんな風に抑圧されてきたかのショーケース。

彼女は書いたが、書くべきではなかった。(思想的に問題アリ)
彼女は書いたが、何を書いたか見てみろ。(ろくなこと書いてない)
彼女は書いたが、生涯にたった1作だけ。(『嵐が丘』だけじゃん?)
彼女は書いたが、本当の芸術家ではないし本当の芸術作品でもない。
彼女は書いたが、手伝ってもらった。
彼女は書いたが、彼女だけは例外だ。(彼女は女じゃない)
彼女は書いたが……いや、彼女は本当は書かなかったのだ。


 この本、読んでたら泣
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