雑感&書評『テクスチュアル・ハラスメント』/佐々宝砂
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親愛なる読者のみなさんが私の性別を何だと思ってるか知らないが、私の身体的性別は女である。そういうわけで当然十ン年前の私はオンナノコだったわけなのだが、当時、私の偶像は三人いた。一人はジム・モリソン、も一人は栗本薫、そして三人目がこの『テクスチュアル・ハラスメント』の著者ジョアナ・ラスである。ジョアナ・ラスの著作は『フィーメール・マン』(サンリオSF文庫、絶版)一冊しか翻訳がなかったけれど、私はその一冊だけでジョアナ・ラスに惚れた。誤解を招かないように言っておくと、ジョアナ・ラスは女性である。オンナがオンナに惚れて何が
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