無欲無情の戯れ言/アルビノ
るようにも思える。生命力とは生命欲であるのだ。主治医のような台詞だが、生きたいと切に願う気持ちが生きる力を生むのだと思う。何かをしたいと思うから発展するし成長するのだろう。
こう考えていくと無欲になりたいぼくはひどく後ろ向きだ。
無欲とは何だ。
食べるのは必要な分だけ。夜になるから眠り、必要に応じて排泄する。
文字にするとなんて味気ない。気付いたら死んでそうだ。というより生きている実感はあるのだろうか。
ぼくは木になりたい。ただ、そこに立っているだけの木。町を眺める、木になりたい。
とりあえずヒトというカテゴリーから抜け出さなきゃ無欲は無理そうだ。
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