つれづれ4/いとう
 
ている。
お互いの寒さの度合いなんてわかるわけがない。
でもわからなくても、わからないからこそ、コミュニケーションが始まっていく。
それはお互いの寒さの度合いをわかろうとする過程ではなく、
お互いの感覚の違いを認め合う過程だ。
認め合うことから共有感や連帯感が生まれる。
自分とどれだけ異なっていても、意見がまるっきり正反対でも、
コミュニケーションによってそういうものは生まれるのだ。
最初から馬鹿にして切って捨てるような口調では、
そんなものどこからも生まれないと思っている。
そしてもちろんコミュニケ−ションを取りたくないからといって
そういう口調で言ったり書いたりしてもいい
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