異常な時代に対する最終弁明 ?または、直観の疾走者/岡部淳太郎
な方向に向かった時に被害者となるのは、いつでも弱者です。僕は自らもまた弱者であると感じるがゆえに、常に弱者の立場に立って物事を考えていたいのです。そのためには、「いまこの時代」を、ごくありふれたいままでと同じ普通の時代として認識してはいられないのです。
さて、ケムリさんは「演出家」およびそのコメント欄で、しきりに異常な時代の根拠とかデータとかいったことを求めています。それに対して僕は、これは自分の直観に基づく感覚であると言っています。ケムリさんは更に反論して、「裏づけの無い感覚を以って社会を語るのは明確な『悪』です」とまで言い切っています。僕にはそれがどうして「悪」なのかさっぱりわからないので
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