異常な時代に対する最終弁明 ?または、直観の疾走者/岡部淳太郎
ず不可能でしょう。もし、誰かに時代のケツを拭う役目を負わせなければならないとしたら、それは僕のようないい年をした大人に負わせるべきです。ケムリさんは「演出家」とそのコメント欄の中で、ご自分が若者であることを年上の世代である僕とさかんに対比して語っていますが、僕はこの問題を「大人対若者」という図式で捉えたくはありません(どうもケムリさんはそう捉えたがっているような節がありますが)。僕自身、年は重ねていても、まだまだ未熟な子供に過ぎないという部分もあります。僕にはむしろ、これは直観思考型人間と論理思考型人間の対立だと思えます。直観思考型の人間は対象についての検証という作業を経ないで、いきなり自分が本質
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